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日別アーカイブ: 2025年10月27日

ドラッグキューキュー通信~4~

皆さんこんにちは

ドラッグキューキューの更新担当の中西です

 

 

さて今回は

~“肌×体調”~

 

秋冬は「肌」と「体調」の両輪管理が必要です。肌が荒れると睡眠質が落ち、免疫も鈍る。体調を崩すとケアの手が止まり、肌が荒れる。薬局は“毎日寄れる医療拠点”として、その循環を断つ具体策を提示できます。本稿では、生活・栄養・サプリの勘所、マスク・手指衛生と手荒れの両立、よくある質問への回答、来店時にすぐ使えるチェックリストを提供します。

1. 1日の時間割に落とす“肌×体調”

  • 起床:加湿器稼働状況を確認、白湯一杯で粘膜を潤し、朝の保湿を簡易でも実行。

  • 通勤・通学:日焼け止めは秋冬も継続、風が強い日はバームで頬の物理バリア追加。

  • 職場・学校:手洗い→完全乾燥→アルコール→ハンドクリームの順をルーチン化。

  • 帰宅:上着を玄関で払う、顔と手を先に洗う。

  • 入浴〜就寝:入浴は10〜15分、上がって3分以内の全身保湿。就寝前の厚塗りゾーンケア(手・唇・踵)を固定化。

  • 就寝:室温18〜20℃、湿度40〜60%。枕元の水とリップ、ハンドクリームを常備。

2. 食事・栄養

  • タンパク質:角層の再生に不可欠。毎食手のひら1枚分を目安に。

  • 必須脂肪酸:青魚・ナッツ・オリーブ・アボカド。皮膚乾燥の改善を助ける。

  • 発酵食品・食物繊維:腸内環境は肌にも影響。味噌、納豆、ヨーグルト、野菜・海藻・豆類を循環。

  • 糖質:急峻な血糖変動は炎症マーカーに影響。夜の甘味摂取を控える。

  • 水分:冷たい飲料に偏らず、温かい汁物・カフェインレスも取り入れる。

3. サプリの考え方

  • ビタミンD:日照減少期の不足補充候補。過量は避け、検査値や食事状況と併せて薬剤師に相談。

  • ビタミンC・E:抗酸化サポート。喫煙・ストレスの高い方は不足しやすいが、上限量内で。

  • 亜鉛:味覚・皮膚に関与。ただし過量は銅欠乏を招くため、期間・用量を管理。

  • コラーゲン・ヒアルロン酸:経口での即効性は個人差。食事全体を整えた上で補助的に。

4. マスク・手指衛生と肌荒れの両立

  • マスク:内側の摩擦・蒸れが刺激に。大きさ・素材を見直し、交換頻度を上げる。就業中は可能な範囲で“インターバル保湿”(リップ、頬へミスト→乳液)。

  • 手指:アルコール直後のヒリつきはバリア破綻のサイン。濡れた手にアルコールは避け、乾燥→消毒→保湿の順を守る。保湿が難しい現場は、就寝前の“集中厚塗り+綿手袋”で取り戻す。

5. よくある質問(Q&A)

Q1:冬は化粧水だけ多めにつければ十分ですか?
A:水分は蒸発します。抱水(グリセリン等)とエモリエント(セラミド・ワセリン等)まで重ねてはじめて密閉されます。量より“層”です。
Q2:尿素は顔にも使えますか?
A:低濃度なら角層柔軟に有用ですが、刺激を感じやすく、炎症部位や敏感肌の顔には不向き。踵・肘など角化部主体に。
Q3:のどが痛い時、うがい薬は何を選ぶ?
A:刺激の弱いものから。色素が強いものは衣類や歯への着色に注意。のどの乾燥が主体なら保湿系トローチや加湿を優先。
Q4:眠気の少ない鼻炎薬は?
A:第二世代抗ヒスタミンを。個人差があるため初回は夜に試し、運転前は必ず薬剤師確認を。
Q5:解熱鎮痛薬はどれを常備?
A:家族構成次第。小児・妊娠可能な家族がいるならアセトアミノフェン中心。胃腸が弱い、腎機能に不安がある方はNSAIDsに慎重。

6. 受診・相談の目安

  • 肌:強いかゆみで眠れない、滲出液、広範囲の紅斑や亀裂、感染兆候(熱感・疼痛増悪)。

  • 体調:高熱が持続、呼吸苦、意識障害、脱水、持病の悪化。

  • 薬:1週間内服しても改善しない、相互作用が心配、妊娠・授乳、乳幼児・高齢者の用量不安。

7. 来店時チェックリスト

  • 皮膚:つっぱり/粉ふき/赤み/かゆみ/亀裂(部位)

  • 習慣:洗浄の回数/湯温/保湿の回数と順序

  • 環境:室温/湿度/寝具/衣類素材

  • 体調:睡眠時間/水分摂取量/食事のたんぱく質・脂肪酸

  • 薬:現在の内服・外用/サプリ/アレルギー歴

  • 目標:1週間での改善指標(かゆみVAS、掻破回数、保湿回数)

まとめ

秋冬の“肌×体調”は、毎日の小さな積み重ねが最短ルートです。薬局は、生活・化粧品・OTC医薬品・サプリを横断的にコーディネートできる場所。チェックリストで状態を見える化し、必要に応じて医療につなぐ。これが最も再現性の高いセルフケアの設計図です。困ったら遠慮なく、具体的な使用状況・既往歴・併用薬をお持ちの上でご相談ください。